株式市場が変わるって?
みなさんこんにちは。
くまねこFPです。
前回の『生命保険の考え方』については、参考になりましたか?
何かあった時に、大事な貯蓄や夢を叶えるための資金に手をつけずに済むように、『備え』は必要ですので、この機会にぜひ考えてみてくださいね。
さて、今回はグイッと方向を変えて、来年4月4日に控えた東京証券取引所(JPX)の再編について少しご案内いたしましょう。
東京証券取引所(JPX)、略して『東証』についてはご存知ですね。
テレビのニュース番組などでもお馴染みの、「日経平均株価」とかの、アレです。
現在は、市場第一部、市場第二部、JASDAQ(スタンダード、グロース)、マザーズに区分されて、それぞれに上場基準などが設定されております。
これが、2022年4月4日から、新しい区分に再編されるのです。
「なぜ今さら再編を?」
と思われるでしょうか?
再編の背景としては、
①現在の各市場のコンセプトが曖昧であり、投資者の利便性が低下している。
②上場後の企業の持続的な価値向上について、機能していない。
③投資対象としての機能性と、市場代表性を兼ね備えた指数が存在していない。
の三点が要因としてあげられています。
実際、2021年4月時点での東証の上場企業数3,767社のうち、第一部上場企業が2,190社と約6割にも上っておきながら、上場後に業績が低下して売買が成立しなくなるなど、流動性の低い企業が目立っていることや、まずその前提となる第一部上場のための判定基準が低いことなどが問題となっているのです。
そこで、そんな現状を打破すべく、東証は次のように再編されます。
プライム市場(現・第一部)
高い流動性を備え、グローバルな投資家との建設的な対話を中心に据えた、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を約束する企業が対象となる。現在よりも新規上場基準が厳しくなり、投資にとってより魅力を有する企業に整理される。
スタンダード市場(現・二部、JASDAQスタンダード)
公開された市場における投資対象として、十分な流動性とガバナンスの水準を備えた企業が対象となる。
上場基準が他市場より低く、起業からの年数が浅いベンチャー企業などの高い成長性を有する企業が対象となる。
これにより、各市場区分の新規上場基準(流通時価総額や純資産額の見直し)とともに上場維持基準が設定され、上場企業には、上場後も一定のレベルを維持する努力が必要となり、現在の問題点である『上場後の業績の低下』が解消されるというわけです。
投資家にとっては、より安定した投資対象が選びやすくなり、投資額が増えることによって企業側にとってもプラスになるということですね。
NISAやiDeCoなどで、投資がより身近になりつつある時代。
この再編によって、その流れはさらに加速していくことでしょう。
この流れに乗り遅れないように、また、どんな分野にどのように投資していくのか、そんなことを考える時にも、ファイナンシャル・プランナーへのご相談は重要になっていきます。
ぜひ一度、お気軽にご連絡を。